オンライン講座を提供していると、企業研修や学校・団体向けに 「この講座を 50 名分まとめて購入できますか?」 「従業員 100 名分の受講ライセンスを購入したい」 といった 一括販売(Bulk Selling) の相談を受けることがあります。
Thinkific では、このような B2B 向けの大量販売にも対応しており、企業研修ビジネスを拡大したい方にとって非常に重要な機能です。
この記事では、Thinkific で一括販売を行う方法と、日本ユーザーが注意すべき点について解説します。
■ Thinkificで「一括販売」は可能?
結論から言うと 可能です。
Thinkific には、複数席(Multiple Seats)をまとめて販売できる仕組みがあります。 特に、企業・団体・大学など B2B ビジネスには欠かせない機能で、
- 1回の決済で複数のシート(受講枠)を購入
- 管理者が各受講者にアクセス権を割り当てる
- 大量購入を前提としたライセンス販売ができる
といった運用ができます。
■ TCommerce の「Group Orders」で簡単に一括販売できる
Thinkific Payments(TCommerce)に対応している国では、 Group Orders(グループ注文) という非常に便利な機能が利用できます。
Group Orders を使うと、
- 顧客が一度に複数の受講枠を追加できる
- 購入者が Seat Manager(座席管理画面)で従業員に受講権限を割り当てられる
- 講師側は追加ツールを使わずに B2B 販売をスムーズに管理できる
というメリットがあります。
グループ注文や座席管理はすべて Thinkific 内で完結するため、 企業研修向けの講座販売を本格的に展開したい人に最適です。
■ ただし、日本では注意!Group Orders が利用できない
ここが非常に重要なポイントです。
前の記事でも触れたように、 日本では Thinkific Payments(TCommerce)が未対応 のため、 Group Orders(グループ注文)機能は利用できません。
つまり、
- 「シート管理画面」
- 「自動で大量注文を受け付ける仕組み」
- 「一括販売専用のチェックアウト」
といった便利機能は、現状日本のアカウントでは使えない仕様となっています。
■ 日本で一括販売をしたい場合の方法(代替案)
TCommerce が使えない日本では、Thinkific が次の代替手段を推奨しています。
▼ 1. 外部決済サービス(Stripe/PayPal)でまとめて支払いを受ける
企業からの請求書払いにも対応しやすい方法です。
▼ 2. 受講者を手動で追加する
- 購入者から受講者リストを受け取る
- Thinkific の「ユーザー追加」で一括登録
- コースを手動で割り当てる
▼ 3. Thinkific の「Groups(グループ機能)」を使う
グループごとに:
- 受講進捗をまとめて管理
- レポートをフィルタリング
- 請求先ごとに分類
ができるため、企業研修には必須レベルです。
👉 日本で B2B 研修を行う場合は
- Group Orders(TCommerce)→ 使えない
- Groups(グループ機能) → 使える(強力) という使い分けになります。
■ 日本での一括販売は「手動管理 + Groups」で十分運用可能
TCommerce のような自動化システムは日本ではまだ使えませんが、 実際のところ、企業や団体からの一括購入は 個別対応が標準 であることも多く、
- 企業毎の請求書対応
- 受講者リストの受け渡し
- 導入説明のサポート
など、対面に近いコミュニケーションが必要です。
そのため、日本で一括販売を行う場合は、
- ✔ 決済は Stripe / 銀行振込 / 請求書払い
- ✔ 登録は手動で一括追加
- ✔ 管理は「Groups」機能で対応
という運用で実務的には十分対応できます。
■ まとめ:Thinkificでは一括販売が可能。日本は TCommerce 非対応のため運用方式が異なる
ポイントをまとめると:
🎯 Thinkific の一括販売は可能
- TCommerce 対応国 → Group Orders で自動管理
- 日本 → 手動管理+Groups機能で対応
🎯 日本は TCommerce 未対応
→ Group Orders が使えない → 代わりに Stripe 決済+手動で受講者追加が必要
🎯 B2B研修ビジネスには「Groups機能」が必須
- 進捗管理
- 受講者グループ分け
- 企業アカウントとしてのレポート取得