Google、検索データのスクレイピングを巡りSerpApiを提訴

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Googleは、検索結果ページ(SERP)のデータを不正にスクレイピングし、再販売していたとして、SerpApiを提訴したと発表しました。 Googleによると、SerpApiは検索結果に含まれる著作権コンテンツを取得するために、同社のセキュリティ対策を意図的に回避していたとされています。

AI検索や生成AIの普及により、検索データの価値が急速に高まる中、今回の訴訟はSEO業界やマーケター、AIツール利用者にとっても無視できない動きです。

Googleの主張:大規模かつ巧妙なスクレイピング

Googleの訴状によれば、SerpApiには以下のような問題行為があったとされています。

  • Googleのセキュリティ対策や業界標準のクローリング制御を回避
  • robots.txtなど、サイト側が示すアクセス可否の指示を無視
  • クローキングやボットIDのローテーション、大規模なボットネットワークを利用
  • 検索機能内の画像やリアルタイムデータなど、ライセンスされたコンテンツを取得し再販売

Googleは、こうした行為を「大胆で違法」と強い言葉で非難しており、特にここ1年でSerpApiの活動が急増したと指摘しています。

Reddit訴訟との共通点

今回のGoogleの訴訟は、Redditが起こした一連の法的措置とも重なります。 Redditは以前、SerpApiのほか、Perplexity、Oxylabs、AWMProxyなどが、自社コンテンツを不正にスクレイピングしていたとして提訴しました。

RedditはGoogleやOpenAIと正式なデータライセンス契約を結んでいますが、それ以外の事業者が検索結果経由でデータを取得し、制限を回避していたと主張しています。 特に注目されたのが、Googleのクローラーにしか見えない「罠投稿」が、後にPerplexityの検索結果に表示されたという点で、これがスクレイピングの証拠だとされています。

SerpApi側の反論

SerpApiはこれらの訴えを否定し、自社のサービスは合法であると主張しています。 同社はこれまで、「公開されている検索データは誰でもアクセス可能であるべきだ」とし、スクレイピングは表現の自由に守られた行為だという立場を取ってきました。

また、Redditの訴訟についても、「自由でオープンなWebを脅かすものだ」と警鐘を鳴らしており、今回のGoogle訴訟でも同様の論調で反論する可能性があります。

なぜこの問題が重要なのか

この訴訟がGoogle側の勝利に終わった場合、信頼できるSERPデータの取得は、

  • これまで以上に難しくなる
  • コストが大幅に上昇する

といった影響が出る可能性があります。特に、SerpApiのような外部サービスを通じて検索順位や表示内容を分析していたチームにとっては大きな打撃です。

すでにAI検索の普及により、検索結果の透明性やクリック数は低下しています。そこに加えて、Googleが検索データへのアクセス自体を厳しく管理し始めたとすれば、 ブランドは「自分たちが検索でどう見えているのか」を把握することすら難しくなる かもしれません。

まとめ:検索データを巡る攻防は次の段階へ

今回のGoogle対SerpApi訴訟は、単なるスクレイピング問題ではなく、 「検索データは誰のものか」「AI時代における情報の扱いをどう定義するのか」 という、より大きなテーマを含んでいます。

SEOやGEO、AI検索に関わるすべての関係者にとって、検索データの取得方法や依存構造を見直すタイミングが来ていると言えるでしょう。

ソース : https://searchengineland.com/google-sues-serpapi-466541

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